地域に出る医師

みなさんは「九条の会」をご存知でしょうか?
戦争放棄・戦力を持たないと定めた日本国憲法を守る、という一点に賛同した人たちが改憲をやめさせようと、思想・信条・宗教の壁を超えてさまざまな活動をしている会です。現在、全国の地域や職場・学園に7294の会ができているそうです。(中には、「『九条の会』アピールを支持する医師・医学者の会」(九条の会・医療者の会)という会もあります)

諏訪共立病院がある下諏訪町にも、「しもすわ九条の会」があります。
元町長や地元で開業している複数の先生らが世話人になっています。当院では前理事長の五味春人先生をはじめとする、下諏訪町在住の医師が呼びかけ人になっています。
 しもすわ九条の会は、先日「憲法9条を守り、日本と世界の平和に生かすことを求める」署名への協力を求めて地域のお宅を一軒づつまわりました。五味医師や開業医の先生ら11人が参加し、100人を超える署名が集まりました。

署名のお願いで、まちを歩く五味先生(右)

医療活動はもちろんですが、九条の会や環境問題などさまざまな集まりや住民運動に精力的に参加する五味先生。医師になって49年、諏訪地域に赴任して4半世紀。地域とともに歩んできた先生です。
医学生に伝えたいことを一言で、とお聞きしました。

「医師になろうとする学生ならなおさら、小さくまとまらず、世界・宇宙と、広く世の中を見てもらいたい。そうでなければ普通の医者にもなれないんじゃないかと思うよ。同時に、自分の住む身近な地域も、歴史的なところも含めてしっかり見てもらいたいですね。実際に足を踏み入れないとわからないこともあるからね」。


諏訪共立病院 医局事務 酒井