Gastro2009/UEGW in London お初!国際学会紀行 〜後半〜


今回の学会は4学会の共同開催のため、世界各国から相当な人が訪れていました。
そのような場所にいると、「せっかく集まっているこの人たちと話をしてみたい」という欲求にかられます。
また同時にそれを出来ない自分の英語力の無さも痛感します。
また、各国の医療事情も垣間見ることができたのもよい経験でした。
驚いたのは(それも当然かと思ったのですが)上部消化管出血の死亡率でした。
イギリスの例でしたが、大体死亡率が7%前後で、死因の3大要因の一つに内視鏡検査を行われていないことが含まれていました。
さらに初期内視鏡までの時間を72時間までで区切っていることや、土日休日での入院で死亡が多いなど、およそ上部消化管出血で死亡することがごくまれな日本の常識では考えられ無いことが(日本なら訴えられるかも…)当然のように報告されていました。そのシンポジウムのサブタイトルが「なぜ患者は消化管出血で死ぬのか?」でしたが、私からすれば「そりゃはやく内視鏡診断し、治療しないからじゃ」と思わず突っ込みを入れたくなるほどでした。
ただ、そうなるには医師の国民性や人間性というだけではなく、医療制度が全く異なるという点が最も大きな違いといえると思います。日本の国民皆保険性、患者が医療機関を自由に選べるフリーアクセス性は、歴史的にお金持ちのものであった医療を多くの国民が比較的良質な医療を手ごろな負担で受けることを可能としました。
普段はあまり感じませんが、このような医療制度を作ったということは世界的にみても奇跡的なことだったのだと思います。せっかくの日本の制度がほころびつつある今の現状は、やはり由々しき状況だと思います。各国の医療を垣間見ているとそんなことを感じました。
ロンドンでは、できるだけバスや地下鉄、徒歩を利用してロンドン市内を楽しみました。
大英博物館やナショナルギャラリーなど多くの公共の博物館は無料ですが、規模がでかいのでじっくり見て回る余裕などありません。食事もイギリスの食事はおいしくないとは聞いていましたが、ロンドンはいろんな国の食事を楽しめるので、そんなに苦になりませんでした。
最悪だった食べ物は、コンビニの寿司です。
匂いはOKだけど、味は最悪でした。
皆さんもロンドンに行けば、一度試してみてもいいかも!? 
古い建物は内部を改装しつつ使っているので町並みがきれいでした。ロンドンは、私の中ではまた来てみたい町のひとつになったように思います。