5年目内科医の木崎です。

今回は8月17〜19日で行われた「民医連の医療と研修を考える医学生のつどい(以下つどい)」の報告をします。
つどいは夏に3日間、全国の医学生が集まって行われるもので、最近は大体160〜180名ほどの医学生が集まります。
実行委員が1年かけて準備するので、6回の実行委員会もありますが、今回は本番の3日間に限って報告します。
参加するのは医学生だけではなく医師や看護師、事務などの医療従事者、さらには全国から民医連を支えている地域のかたがたも参加し、医学生とともに学んで議論して、交流をします。

今回のつどいは「地域〜一人ひとりが大切にされる地域を〜」と言うテーマで石川で開催されました。
まず1日目には東北大学経済学部教授の日野秀逸氏の講演がありました。
少し(かなり?)難しい内容のお話でしたが…地域と言うもののとらえ方や、社会のあり方、その中で医療はどのような性質のものであるのかなどを学びました。
「疾患や傷害は貧富にかかわりなく起こり、医療の必要性はむしろ貧富と逆相関する。」
と言った言葉が印象に残りました。
医療に市場原理や新自由主義を持ち込むことがなぜ間違っているのかを端的にあらわしている言葉だと思います。
1日目の夜は交流会ですが、各地の医学生がどんなことを普段しているかを発表しあうと言う全国から集まっての企画ならではの交流がありました。
各地の医学生が普段やっていることをポスターにしてきたのですが、本形式のものあり、電球が光るものあり、様々な工夫があり見るだけで面白いポスターが並んでいました。

2日目は朝からフィールドワーク(FW)でした。
石川と富山の26コースに分かれて、それぞれ病院や診療所・施設などに行きそこで働いている職員のお話を聞いたり、地域の患者さんのお宅にお邪魔して患者さんからお話を聞いたりしました。
金沢はつどいの少し前に水害があり、石川民医連の城北病院が地域の中で大きな役割を発揮したこともあり、地域の方々からも「いざと言うときに民医連の病院が会って本当に良かった。」といったようなお話が聞けました。

同時に医療に望むことや、医学生への期待なども聞くことが出来ました。
2日目の夜は大交流会でゲームもあり多くの学生と交流できました。やっぱりみんな若いっ!
 
               
                






3日目はいよいよ企画のまとめ。
1日目の講演と2日目のFWで印象に残ったことや、今まで自分たちが地域の中でやってきたことなどを出し合って意見を交換する中で、
「地域の中でどんな医師が求められているのか?」、
「自分はどんな医師になりたいのか?」
と言ったことについてそれぞれ考えを深めていきました。
学生は1日目の講演の前と3日目の議論の最後に『地域のイメージ』と『目指す医師像』と言ったことについて文章にして書いてもらいました。

それぞれ変化があり、3日間の企画がどれだけ学生に影響を与えるものになれたかを実感できました。

僕はつどいには学生のころから参加していて実に9回目の参加でした。何度参加してもつどいは楽しく、毎回非常に大きな物を得ることが出来ると感じています。
これを最後まで読んでくれた医学生の方!
ぜひお近くの民医連に問い合わせて、来年のつどいに参加してみてください♪すばらしい仲間と大きな成長が待っています!!!